2009.01.05
四国八十八箇所お遍路旅の一番札所で 「百万人に、お遍路を伝える会」 が発行している冊子を頂きました。お遍路の途中何度も読み返していると、なんとなく心が落ち着きました。
あなたの願い事は成就します・・・
『世の為に、自分を大きく生かしたい』と、お願いしてください。
その願いこそ、私達が生まれてきた理由です。この体は借り物です。自分のことだけを祈るのでは決して霊験はありません。
自分の為に、この一生があるのではなく、人のために役に立てる為にこの体がある。
この体が健康に動く限り、最後の瞬間まで、仏様に代わって働く。
その誓いが、私達を仏様やお大師さんに近付けてくれるのです。
お遍路の心得
白い着物のあなたは弘法大師と同じです。
どんな事にも我慢し、心を静めます。
「全てのものは我が物ではない、思うようにはならない。」
そう、わかっているのに心が騒ぎ、苦を感じます。
十分に恵まれているのに、苛苛しては、てむかいしない人に、心無い言葉を投げ、傷つけてしまいます。
不安や焦りを捨て、「人の心を楽に出来る」 言葉を心がけます。他人を喜ばせると、自分も喜べます。
「同行二人」
弘法大師がいつも一緒にいてあなたを護ってくれる、と言う意味です。
自分の手に負えないことは、くよくよ悩まず、無心になり、真心で祈ります。
仏様に心をゆだねる事が大切です。
自分も施しをし、他の人と喜びを分かちます。
仏様はあなたを我が子供のように導いてくれます。
白い着物を着て、金剛杖を持ち、慈愛を心がけます。
迷故三界城・・・自分を見失うのはどうして?
欲の世界
あれが欲しい、これもしたい、と思っているうちに、時間が経つのを忘れてしまいます。
このとき私達は欲界の中にいます。
色の世界
つい昨日まで、自分は18歳だと思っていたのに、ふと気がつくともう25歳になってしまっています。我を忘れて働くうちに40歳が50歳になり、70を過ぎています。
どんどん代わっていく自分の姿を見て、惜しいとか、悲しいとか、いろんな心になります。
このとき自分は色の世界で生きている事を感じます。
無色界
ところが、辛い目に会う人を見ると、放っておけず、悲しんだりします。
柄にもないと思いながら・・・自分の損得など忘れて、人の幸せまで心配してしまいます。
この時私達は仏に近い世界の中にいます。
三つの世界で人は彷徨っては、何の為に生きるのかと惑います。
欲におぼれ、失う若さを惜しみながら・・・・時間も忘れて、人の幸せを祈ってしまいます。
そんな迷いだらけの心を、ありのままに見つめます。